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世界最速への挑戦

デアデビルの伝説

「戦うべき相手は死だった。世界一の強敵だよ」 エベル・ナイベル

Detail shot showing the Evel Knievel branding on helmet

 

 

元祖デアデビル

アドレナリン全開の走りにピリリとスパイスを効かせるようなエベル・ナイベルの名言。死が目前に迫っても、瞬き一つしない男、元祖デアデビル、それがエベル・ナイベルでした。

1967年大晦日、ラスベガスのシーザーズ・パレスの噴水をTriumphで飛び越えるという、141フィートの大ジャンプにチャンレンジしたナイベルは一躍脚光を浴びます。

彼がジャンプで使用したバイクは650cc Triumph T120TT Bonnevilleで、「カラー・ミー・ラッキー」という愛称で呼ばれていました。そのバイクは着地時にばらばらに壊れ、ナイベル自身は全身を負傷、昏睡状態に陥りました。

彼は後にこう語っています。「ジャンプする瞬間を逃したことは一度もないよ。着地はどうかって?問題はそこさ」

シーザーズ・パレスのジャンプで使用したBonnevilleは彼の挑戦の証となり、彼は世界的スーパースターになることを目指してさらに走り続けます。そのバイクはどうなったか気になりますか?消えてしまいました。どこにも記録がないのです。 

Image Source: Caesars Palace, Getty Images

 

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スピードに魅せられた男

トークにしろライディングにしろ、何事にも全力を尽くすのがガイ・マーティンという人物。もちろん、スピードの魅力に取り憑かれたレーサーです。マン島TTレースの覇者でもある彼が、Triumphで2度にわたり最速記録に挑戦したことも納得できます。

マーティンが現在保持する速度記録は4つ。そのひとつは、2016年に彼の故郷のリンカンシャーにあるマンビー・エアフィールドで開催されたウォール・オブ・デスに参加したときの記録です。使用したマシンは改造した1970年代製のT160 750cc Triumph Trident Tripleでした。彼は5.2Gに耐え、時速78マイルというギネス記録を打ち立てたのです。

2016年と2017年にはTriumphとタッグを組み、地上最速記録に挑みました。現在の最速記録である時速376.363マイルを超えるべく、出力1,000bhpのTriumph Infor Rocket Streamlinerに乗り込んだのです。天候に恵まれなかっとこともあり、残念ながら記録達成はなりませんでした。

 

 

Guy Martin sat in the cockpit of the Triumph Infor Rocket

 

 

スタントのスター達

ローマ中心街でのバイクチェイスや階段をバイクで駆け下りるシーンといえば、思い浮かぶのはTriumph。

Triumphはスター達に永く愛されてきました。トム・クルーズ、クリント・イーストウッド、ボブ・ディラン、アンジェリーナ・ジョリー、エルビス・プレスリーなど、この世に映画が誕生したときからずっと、スター達の足の下にはお馴染みのTriumphのロゴが見え隠れしていました。しかし、危険なシーンはスタントマンが演じることもあります。1963年の「大脱走」の中で鉄条網を飛び越えたのはバド・イーキンスでした。

最近では、Triumphのスタントライダー、ニック・ブロハが映画「ヒットマンズ・ボディガード」の中でSpeed Triple Rに乗り、ライアン・レイノルズのスタントを務めています。 

トム・クルーズ主演の「ミッション:インポッシブル」シリーズでStreet Scramblerを操ったのはハリウッドのスタントマン、キアラン・クラークでした。彼はその後も、「トランスフォーマー」や「ハムナプトラ2」といったヒット作でスタントを務めています。

 

 

two Triumph motorcycles racing